計画停電について

2024年4月1日

1.広域ブロック単位で計画停電を行う理由

  • 日本における電力の供給エリアは北海道~沖縄まで10のエリアに分かれていますが、そのうち北海道~九州までの9つのエリアは送電網(地域間連系線)で一つにつながっています。また、東日本大震災での電力不足の経験などを踏まえて、電力が不足するエリアへ他エリアから電力を届けるため、地域間連系線の整備を進めています。

  • こうした取り組みもあり、現在は電気をつくる場所と電気をつかう場所は一つのエリアに留まることなく、地域間連系線の容量の範囲内で9つのエリアが一体となって電力の取引や運用を行っています。

  • これを電力の広域的な運用と呼び、日常的な電力需給運用において、従前のようなエリア単位での予備率管理ではなく、地域間連系線を最大限に活用した広域ブロック単位※での予備率管理を行う仕組みとなっています。

  • 計画停電においても、電力が不足するエリアだけに負担が集中してしまうことを考慮し、複数エリアが一体となって助け合うことで負担を分担するため、複数エリア(広域ブロック)での計画停電を実施する方向性が第66回電力・ガス基本政策小委員会(2023年10月31日開催)にて示されています。

  • 各エリアの需要に対する供給余力を示す値を「エリア予備率」といいます。沖縄エリアを除くエリア間で等しくなるように均平化した場合の予備率を「広域予備率」といい、広域予備率が等しいエリアは1つの広域ブロックになりますが、広域予備率が等しくならない場合は複数の広域ブロックが形成されます。

広域ブロック単位で計画停電を行う理由

2.計画停電をお願いする可能性がある時間帯の考え方

  • 計画停電を実施する場合、停電時間は8時30分から21時までの間で、以下の時間帯のうち2時間程度、原則、各グループ1日につき1回の停電をお願いさせていただきます。

停電時間帯

以下の各時間帯のうち2時間程度

  • 第1時間帯  8時30分 ~ 11時00分
  • 第2時間帯 10時30分 ~ 13時00分
  • 第3時間帯 12時30分 ~ 15時00分
  • 第4時間帯 14時30分 ~ 17時00分
  • 第5時間帯 16時30分 ~ 19時00分
  • 第6時間帯 18時30分 ~ 21時00分
【計画停電の実施イメージ】

計画停電の実施イメージ

3.計画停電をお願いする単位(グループ・サブグループ)

  • 万一、計画停電を実施する場合は、停電による医療や交通、買い物など市民生活へのマイナス影響をなるべく少なくし、近隣地域でカバーしていただくという観点から、地域が偏らないように当社サービスエリアを36のグループに細分化いたします。
  • 計画停電グループは変電所単位の組合せで構成するため、同じ地域(市町村)であっても、供給する変電所が異なる場合はグループが異なります。

計画停電グループのイメージ

4.各時間帯のグループ構成

  • 不足が見込まれる電力に応じて、皆さまに均一に停電をお願いするため当社サービスエリアを36のグループに分け、1つの時間帯につき6つのグループを割り当てます。

  • 計画停電は、グループ単位でお願いさせていただきます。

各時間帯のグループ構成

5.計画停電実施グループの決定

  • あらゆる供給力対策を行った上でもなお供給力が不足する場合、当日(実施の2時間程度前)の需給状況等を踏まえ、時間帯ごとの不足している電力に応じて、計画停電をお願いするグループを決定いたします。

計画停電実施グループの決定

6.計画停電時間帯のローテーション

  • 計画停電を連日実施する場合、あるグループの停電時間が同じ時間帯に偏らないように、日ごとに1時間帯ずつローテーションを行います。

計画停電時間帯のローテーション

7.計画停電をお願いするグループの順番

  • 計画停電を連日実施する場合、同じグループだけが偏って停電することがないよう、前回の内容を考慮してグループの順番を決定いたします。

  • 例として、前日に第2-1と第2-2が停電した場合、次回は第2-3から計画停電の対象となります。

計画停電をお願いするグループの順番

8.計画停電をお願いするお客さま

  • 計画停電は、原則、すべてのお客さまにお願いいたします。

  • ただし、国の指針に基づき、医療機関等の緊急かつ直接的に人命に関わる施設や、国の安全保障上極めて重要な施設、国や経済社会の基幹的機能を有する施設等については、計画停電をお願いいたしません。(医療機関等に係る特例)

  • 送配電設備の運用等の制約により、停電しない地域があります。

  • 計画停電の対応に最低限必要な当社事業所については、計画停電を行いません。

(その場合、必要最低限の電気のみの使用とします。)

  • ※ 

    「セーフティネットとしての計画停電について」(2012.6.22電力需給に関する検討会合エネルギー・環境会議より)

【『セーフティネットとしての計画停電について』(3)医療機関等に係る特例 抜粋】

  • 変電所の運用改善等によって、以下の施設について停電による影響をできる限り緩和する。自家用発電機を保有する施設に関しては、できる限り自家用発電機での対応をお願いする。

  • 医療機関(救命救急センター等の救急医療機関、周産期母子医療センター、災害拠点病院等)

  • 国の安全保障上極めて重要な施設

  • 国の主要な機関、道府県庁、道府県警察本部、消防本部等

  • 上記のほか、技術的に可能な範囲で鉄道・航空、金融システム等についても通電。

  • 特高需要家(大規模な工場、研究機関等)は、技術的に可能な範囲で、大幅なピークカット等を条件に、一定程度の連続操業が可能な形での計画停電等を実施。

  • 被災地(平成23年台風12号被災地の一部施設等)、防災(原子力発電所周辺30km圏内等)などへの配慮を行う。

9.計画停電時の注意事項

ご迷惑をおかけしますが、停電への万全の備えをお願いいたします。

  • 計画停電の停電時間や停電時間帯は毎日変動します。また、開始・終了時間が多少前後することがあります。

  • 計画停電については、当日の電力需給状況により、予定していた時間よりも早めに終了させていただく場合があります。

  • 雷や台風等により停電が発生し、予定されていた計画停電の開始時間になっても停電状態が継続している場合には、当該停電の解消後、あらためて計画停電を実施させていただく場合があります。

  • 当日の電力需給状況により、予定していた計画停電を実施しない場合があります。また、予測を超えて需給が逼迫した場合には、計画を見直したうえで、お知らせした時間帯と違う時間帯に停電を実施させていただく場合があります。なお、その場合には、実施前に計画をお知らせします。

■停電前にご準備いただきたいこと

■停電中にご注意いただきたいこと

■停電解消後にご注意いただきたいこと

10.計画停電を実施する場合のお知らせ

  • 計画停電を実施する可能性が高まった場合は、実施の前日時点で、政府が発表する「需給ひっ迫警報」に合わせ、計画停電を実施する可能性のある時間帯、停電対象グループについて、プレスリリースやホームページ等を通じてお知らせいたします。

  • 最終的には、当日の計画停電実施予定時間帯の2時間程度前までに、実施の有無、停電対象グループについて、プレスリリースやホームページ等を通じてお知らせいたします。

  • なお、当日の状況変化に伴い、不足が見込まれる電力が大きく変動した場合は、計画停電をお願いするグループを変更(追加・除外)する場合がございます。

11.お客さまの計画停電グループのご確認方法

  • やむをえず計画停電を行う場合は、当社ホームページおよびSNSにて、計画停電に関するお知らせ等を行います。

  • 計画停電の実施を決定した場合、東京電力パワーグリッドホームページや東京電力携帯サイトにて、お住まいのご住所からグループを検索いただけます。その結果、複数のグループが表示された場合は、続けて「番地」または「供給地点特定番号」を入力いただくことで、グループの特定が可能となります。

  • 今回計画停電グループの表示がないお客さまについては、原則、計画停電対象外の地域となります。

  • 当日の電力事情の状況変化に伴い、不足が見込まれる電力が大きく変動した場合は、計画停電をお願いするグループを変更(追加・減少)する場合がございます。予めご承知おきください。

【グループ検索画面イメージ】

  • ※1)

    特別高圧で電気の供給を受けるお客さまについては、供給地点特定番号※2を入力する機能のみ対応。

  • ※2)

    お客さま供給地点ごとに発行する個別番号(22桁)

【グループ検索画面イメージ】

12.計画停電時の変電所における停電・送電の操作箇所

(イメージ)
 ×の箇所にて、停電操作を行います。なお、この図はイメージであり、実際の電力系統を簡略化しております。

計画停電時の変電所における停電・送電の操作箇所