新潟本社

第7回 柏崎刈羽原子力発電所 核物質防護事案に係る改善措置評価委員会

1.日 時  2026年3月16日(月)9:00~11:25

2.場 所  柏崎刈羽原子力発電所 ビジターズハウス第二会議室

3.出席者

○柏崎刈羽原子力発電所 核物質防護事案に係る改善措置評価委員会
 委員長    伊丹 俊彦
 副委員長   大場 恭子
 委員     新野 良子
 委員     伊藤 聡子(Web参加)
 委員     開沼 博

○東京電力ホールディングス株式会社
 代表執行役社長              小早川 智明
 柏崎刈羽原子力発電所長          稲垣 武之
 柏崎刈羽原子力発電所セキュリティ管理部長 堀川 健
 原子力運営管理部長            山田 清文
 核物質防護モニタリング室長        大槻 雅久

4.議事概要

  • (1)伊丹委員長、小早川社長の挨拶
  • (2)第6回委員会以降の主な取組み状況と評価について
    • 大槻室長および稲垣所長より、配布資料に基づき説明
    (3)東電の取組みについての評価と提言
  • 視点①発電所で働く人・組織の自律性

  • 日本のエネルギー安全保障に対する声の高まりの中で、原子力発電が果たす役割というのは、これまで以上に大きくなっている。それだけ重要な存在になるからこそ、リスクも高まってくるという認識を持ち、内部脅威に対してできる限りの取り組みが必要である。
  • 部長級が現場に顔を見せているのは良い活動。色々なコミュニケーションの方法があるが、何かを共有したり伝える時は、顔をあわせた関係性が重要。繰り返すことで、深い関係がある会話がしやすくなるので、相互の意識確認が高まってくる。時間がかかることだが、継続していただきたい。
  • 3.11でいわれた想定外について、「想定外のトラブルが起こることを想定して考える」という組織の姿勢は無意識化されていると思う。このような姿勢を外部に示していくことが重要。
  • 内部脅威への対応に関して、「言い合える環境」をより一層創っていく必要がある。「お前大丈夫か?」「酒飲みすぎていないか?」というようなことを言える環境を作ることが必要。そのためには、トップがそういう職場環境を作っていくということを、常にメッセージとして発信し、言い合える職場環境の一層の醸成をはかってもらいたい。
  • 最近の白判定、緑判定事例は残念なこと。これは、知識が足りないために、このようなミスが発生している。自律性の問題以前のこと。知識をちゃんと正しく伝えることがまず必要。知識不足によって問題が発生していないか、自律性が醸成されているか、見ていって欲しい。
  • 絶対に守るべき事項を10項目に区切ったということは、大変よいこと。基本的ルールの量は減らしていく努力は必要である。
  • 視点②セーフティとセキュリティの持続的な均衡

  • マスコミや住民、国民の期待や、色々な目で監視されているような状況の中で、仕事をしてきたと思う。これまでの経験を、若い方と共有し、何かに躓いた時に思い起こせるような関係性をつないでいってほしい。
  • 言ってもいい余計な事と、言ってはいけない余計なことがある。今まで言っていなかった、言ってよい余計な事が信頼につながっているのではないか。信頼醸成につながる「言ってもいい余計な事」は組織的には「言ってはいけないこと」と分類されてしまう。それらの判断が属人的にならないようにするために、東電全体として組織的NG、信頼的NGという感覚を変えないといけないということではないか。物差しを変えるにあたっては、セキュリティ、セーフティの両方をわかった人財でなければ、あるべき適切な判断ができないときもあると思う。そうした人財がより重要になる。
  • セーフティ、セキュリティの両方を分かっている人を育てることが重要であるが、セーフティとセキュリティの担当者同士が、お互いを尊重しながら議論できれば良い。必ずしも1人の人が両方分かっている必要があるわけではない。話し合う風土を作れることが重要。
  • 視点③“知りたいこと”が伝わるコミュニケーション

  • セキュリティ情報の開示は難しいが、隠していると思われることが一番いけないこと。地域の方々と一体となって発電所を守っていく、セキュリティを高めていくためにも、地域の皆様にも発電所の果たす役割と重要性を理解してもらい、誇りを醸成してもらうことが重要。東京電力が自ら対応していくことも重要だが、東京の企業など利用者側にも、発電所の重要性をアピールしてもらい、地域への関与を強めることが望まれる。
  • 突発的な事案に対する対応が、慎重になってしまうことは理解できるが、そこにまだ弱みがあるのだと思う。内部では、十分な検討をされたり、慎重に点検されたり、外部からの差し止めも有ったりしたかもしれないが、定期的な形の情報公開にはならなかった。技術的なことが、まだ完全に見えないまでも、経過情報を出してくるようになった。出すことにしたということが昨年の暮れからだんだんと受け入れられて来ている。いざ出してみたら、それほど受け手からの反論とかは無かったはず。透明性を確保する、情報は外に出すべきだという認識を共有し、どう出していくかルール化すると、住民が、情報が出てくるまで待てるようになる。そうなると、さらに良い広報になっていくのではないか。
  • SNSのターゲット広告では、長岡のホテルに入って、パソコンを開いた瞬間、東電のCMが流れる。アテンションエコノミー(関心経済)といわれるが、色々な媒体を使って、情報を知ってもらうということが重要。
  • リーダーシップは、属人的にならざるを得ない。現場の顔が見えるということは非常に重要。顔が見えると信頼関係もできるし、今何を改革しようとしているのか、それが途中の段階であっても伝わってくる。今の「顔が見える体制」を次のチームにも引き継いでほしい。
  • 地元が何を望んでいるかを汲み上げることが重要。コミュニケーションブースで聞いてわかったこと、地元が望んで聞く場があるということを発信し、その活動を継続していくということが再稼働後も重要。
  • 核物質防護事案が起きたこと後、東電は、非常に厳しい対策を立て、それを実施してきた。規則の緩和は、意図しない“さらなる緩み”を生じやすい。逆にこの厳しさを維持し、それが良好事例になれば、東電社員はより自分達の発電所に誇りを持てるのではないか。プラスのループが回ることを意識して取り組みを続けてほしい。
  • 構内バス見学ツアーのように体験できるものは、ほぼ良い評価を得ることができることから、マイナスな評価に注目してほしい。マイナスを丁寧に拾い上げることが、よりよい広報につながる。また、構内見学バスツアーは非常にいい取り組みである。一般の観光ツアーに発電所見学を組み込むなどの知恵も出しながら、県外者にも広げて欲しい。
  • 情報を伝える技術より「伝える心」が重要。伝える技術も必要ではあるが、それ以上に伝える意義や意味を突き詰められているかを考え、あるべき広報を目指して欲しい。
  • 広報関係は、非常に良くなってきている。例えば、いつも担当者がわかりやすく説明してくれるとか、その場その場の責任者で一番よく理解している人が、技術的に難しいことをわかりやすく説明してくれる。信頼を得るためにも進めていいただきたい。
  • 新聞を読まない人、インターネットに触れない人がいる。情報に触れない人達に対して、どう理解していただくか、研究して欲しい。
  • 全体評価・提言

  • うまくいっているのは、「信頼」を展開できているから。具体的には、ワンボイスで言っていることを、所長が顔を見える形で「行動」で実行している。それがすばらしい。ワンボイスで言っていることと、行動が一致しているというのが最大のメッセージ。
  • 一層の信頼を得るために何か起これば立ち止まって、みんなで議論し、またそれを変えるために、いろいろな方法で説明しているということが大変良いことだと思っている。そういう意味で進むべき方向、取り組んでいる方向は間違っていない。より一層の自律性の再確認ということを進めていってほしい。

以 上

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