株主・投資家のみなさまへ

 株主・投資家のみなさまには、当社グループの経営に対し多大なるご支援、ご協力を賜り、誠にありがとうございます。
 当社グループは、最大の使命である福島への責任を貫徹するため、賠償、復興、廃炉に引き続き全力で取り組んでまいります。廃炉につきましては、昨年11月、福島第一原子力発電所2号機において、廃炉作業における重要な過程である燃料デブリの試験的取り出しに成功するなど、新たな段階に移行しております。前例のない挑戦が続きますが、地元企業をはじめ、廃炉作業に携わる企業と立場を超えた強固な信頼関係を基盤とした「ワンチーム」の体制を構築し、一体となって廃炉作業をすすめてまいります。また、ALPS処理水の海洋放出につきましては、海域モニタリングの結果等に異常は確認されておらず、安全に放出することができております。引き続き、安全確保に万全を期すとともに、国際原子力機関によるレビュー等を通じて客観性・透明性を確保し、国内外に向けて正確でわかりやすい情報発信に努めてまいります。
 他方で、国内の電気事業においてはデジタルトランスフォーメーション(DX)やグリーントランスフォーメーション(GX)の進展に伴う電力需要の増加が見込まれるなど、当社グループを取り巻く事業環境は大きく変化しつつあります。こうした環境の変化を的確に捉え、電気事業の成長を支えるうえで必要な投資が大幅に増加しており、昨今の物価や金利水準の上昇なども重なって足元のフリーキャッシュフローはマイナスが続いておりますが、事業の選択と集中をはじめとした最大限の合理化と不断の経営改革をすすめ、フリーキャッシュフローの改善に努めてまいります。また、電力供給のレジリエンス強化とカーボンニュートラルの実現などの観点から必要不可欠な電源である柏崎刈羽原子力発電所につきまして、安全の確保を大前提に、早期再稼働に向けて地域のみなさまにご理解をいただけるよう全力で取り組んでまいります。
 当年度につきましても、配当に関しましては株主のみなさまのご期待に沿うことができない状況にありますが、こうした取り組みにより、財務体質の改善と利益の創出をはかり、市場における評価を高めるべく努めてまいります。今後とも当社グループの経営に対し何卒ご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

2025年5月
東京電力ホールディングス株式会社

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