2021年5月25日
東京電力ホールディングス株式会社
福島第一廃炉推進カンパニー

 福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。

下線部が新規事項)

【サブドレン他水処理施設の状況】
サブドレン他水処理施設の状況

【構内および海洋のサンプリング調査の状況】
・海水(港湾内、港湾外近傍、1~4号機取水口内)、地下水(1~4号機護岸、H4・H6タンクエリア周辺、地下貯水槽周辺、地下水バイパス)、排水路等の水質調査を実施した結果、至近の分析値と比較して有意な変動なし。
※サンプリング結果の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果>
https://www.tepco.co.jp/decommission/data/analysis/
<福島第一原子力発電所における日々の放射性物質の分析結果>
https://www.tepco.co.jp/decommission/data/daily_analysis/

【原子炉および使用済燃料プールの冷却状況】
<原子炉>
・1~3号機原子炉への注水を継続中(各号機ともに冷温停止状態を継続中)。
・原子炉格納容器水位、温度等のパラメータを監視していたところ、2月18日に1号機の原子炉格納容器水位に低下が見られたことから、他のパラメータを確認したところ、1号機において2月15日以降、3号機において2月17日以降に原子炉格納容器温度計の一部に低下傾向が見られた。このため、2月18日に関連パラメータを評価していたところ、1、3号機ともに原子炉格納容器水位が低下傾向にあると判断。
 原子炉圧力容器底部温度、格納容器ガス管理システムの放射能(希ガスモニタ含む)、敷地境界のモニタリングポスト及びダストモニタ、構内ダストモニタに有意な変動は認められていないことから、外部への影響はないと判断。
 地震後の点検において、原子炉注水設備のパラメータ及び目視点検では異常が確認されておらず、原子炉への注水は適切に行われていることを確認しており、原子炉格納容器水位低下の要因としては地震による原子炉格納容器損傷部の状況変化も考えられるが、今後もパラメータを注視して監視していく。
 原子炉建屋水位については現状では有意な変動は確認されていないが、パラメータの詳細評価及び監視を行っていく。
 2月18日に水位が低下傾向にあると判断して以降、水位計および関連パラメータについて慎重に監視を続けているが、1号機の原子炉格納容器内の水位は、緩やかな低下が続き、5月7日午前11時11分、水位計L2(T.P.+5,664mm)の設置位置を下回ったと判断。
 1号機原子炉格納容器内の水位については、水位計(接点式)による監視を確保するため、接点の最下端である水位計L1(T.P.+5,364mm)を下回らないよう、念のため、水位計L2(T.P.+5,664mm)を下回った段階で、原子炉注水量を増やすこととしている。これに伴い、午後0時43分、原子炉注水量を以下のとおり変更。
 [原子炉注水量変更]
  1号機原子炉注水量:3.0m3/h→4.0m3/h
 その結果、原子炉格納容器内の水位が温度計T2(T.P.+5,964mm)と水位計L2(T.P.+5,664mm)の設置位置の間にあると評価。
 また、午後0時47分現在、原子炉格納容器温度、原子炉圧力容器底部温度、原子炉格納容器ガス管理システムの放射能濃度などのパラメータ、敷地境界モニタリングポストおよびダストモニタ、構内ダストモニタ等に有意な変動はなく、外部への影響がないことを確認。
 5月7日、水位監視確保の観点から実施した1号機の原子炉注水量の変更に伴い、原子炉格納容器内の水位が上昇し、5月11日午前10時5分、温度計T2(T.P.+5,964mm)の設置位置を上回ったと判断。
 これに伴い、5月11日午前11時25分、原子炉注水量を以下のとおり変更。
 [原子炉注水量変更]
  1号機原子炉注水量:4.0m3/h→3.0m3/h
 また、5月11日午前11時27分現在、原子炉格納容器温度、原子炉圧力容器底部温度、原子炉格納容器ガス管理システムの放射能濃度などのパラメータ、敷地境界モニタリングポストおよびダストモニタ、構内ダストモニタ等に有意な変動はなく、外部への影響がないことを確認。
 [原子炉格納容器圧力の低下]
 1号機については原子炉格納容器内の水位上昇に伴い、原子炉注水量を4.0m3/hから3.0m3/hに変更し、監視強化を実施していたところ、原子炉格納容器圧力が、5月14日午後1時15分より低下傾向にあることを確認。
  1.16キロパスカル(5月14日午後1時15分)→0.79キロパスカル(5月14日午後2時)→0.12キロパスカルで安定(5月14日午後6時20分)
 過去の原子炉注水停止試験においても、今回同様に原子炉格納容器内の水位低下に伴う原子炉格納容器圧力の低下が確認されており、原子炉注水量を変更し、原子炉格納容器内の水位低下に伴い、漏えい箇所が露出したものと推定。原子炉格納容器温度、原子炉圧力容器底部温度、原子炉格納容器ガス管理システムの放射能濃度などのパラメータ、敷地境界モニタリングポストおよびダストモニタ、構内ダストモニタ等に有意な変動はなく、外部への影響がないことを確認。
 引き続き、水位および関連パラメータについて、慎重に監視してまいる。
・1号機原子炉格納容器内水位[5月25日午前11時現在]
 水位は、温度計T2(T.P.+5,964mm)と水位計L2(T.P.+5,664mm)の設置位置の間にある。
 (原子炉格納容器底部はT.P.+4,744mm)
 ※原子炉への注水は安定して継続実施中(1号機原子炉格納容器から流出した水は、1号機の滞留水として建屋内で回収するため建屋外へ漏えいしておらず、再び原子炉へ循環注水している)
 ※原子炉圧力容器底部温度、格納容器ガス管理システムの放射能および敷地境界モニタリングポスト等に有意な変動なし
 ※1号機は、原子炉格納容器水位に応じた注水量の調整を継続しているため、監視強化を実施。なお、水位の変動に伴い格納容器圧力も変化するが、これまでの監視において外部への影響がないことを確認。
・5月10日に延期をお知らせした、1号機の原子炉注水設備における、炉心スプレイ系注水配管の点検に伴う原子炉注水量変更については、現状の水位が、水位計L3(T.P.+6,264mm)と温度計T2(T.P.+5,964mm)の設置位置の間にあり、原子炉への注水は安定して継続していることから、以下のとおり原子炉注水量を変更する。
 [原子炉注水量変更実績]
 (5月18日午後2時22分)
  炉心スプレイ系原子炉注水量  :1.5m3/h→0m3/h
  給水系原子炉注水量      :1.5m3/h→3.0m3/h
 [原子炉注水量変更予定]
 (5月28日)
  炉心スプレイ系原子炉注水量  :0m3/h→1.5m3/h
  給水系原子炉注水量      :3.0m3/h→1.5m3/h
<使用済燃料プール>
・1,2,3,5,6号機使用済燃料プールを冷却中(3,4号機は燃料取り出し済み)。

【1~6号機の状況】
※プラント関連パラメータ等の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<水位・圧力・温度など>
https://www.tepco.co.jp/decommission/data/plant_data/

以 上

添付資料

参考資料(最終更新日時:2020年12月31日)

参考資料(最終更新日時:2019年12月31日)

参考資料(最終更新日時:2018年12月31日)

参考資料(最終更新日時:2017年12月31日)

参考資料(最終更新日時:2016年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:2015年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成26年12月31日午後4時)

参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)

※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。