2022年9月20日
東京電力ホールディングス株式会社
東京電力エナジーパートナー株式会社

 当社グループ※1は、総合特別事業計画に基づく徹底した経営合理化を進め、お客さまに電力を安定的にお届けするよう取り組んでおります。
 しかしながら、昨今の世界的な資源価格の高騰を背景とした事業環境下において、東京電力エナジーパートナー株式会社(以下、「東電EP」)は、その取り組みでは追いつかないほどの燃料・卸電力市場価格の高騰によって、費用が収入を上回っている状態となっており、財務体質が年々悪化しております。
 こうした状況を踏まえ、市場リスクに対し、適切に対応していくためにも、特に電力市場価格の影響が大きい特別高圧・高圧のお客さまを対象とした料金メニュー(標準メニュー※2)の見直しを検討しておりました(2022年8月2日お知らせ済み)が、このたび、見直し後料金等の詳細が決まり、2023年4月以降、見直しを行うこととしましたので、お知らせいたします。

 対象の特別高圧・高圧のお客さまにおかれましては、今回の見直しにより、ご負担をおかけすることになりますが、ご負担軽減に向け、お客さまとともに省エネ・節電への取り組みを加速させることが重要と考えております。東電EPといたしましては、見直し後の標準メニューのメリットを感じていただけるよう、省エネ・節電の定着に向け、最大限取り組んでまいりますので、何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます。


<電気料金見直しの背景・概要>
 世界的な資源価格の高騰や電源調達構造の変化、東京エリアにおける競争環境激化による需要増減など、2012年の特別高圧・高圧の料金改定時の前提から、情勢が大きく変化していることを踏まえ、特別高圧・高圧の標準メニュー(東京エリア内)を以下のとおり見直します。

(1)従来の燃料費調整制度に市場価格の変動を調整するしくみを新たに導入
 現行の燃料費調整制度※3では、原油・LNG・石炭の燃料価格の変動に応じて毎月自動的に電気料金を調整しております。このたび、燃料価格の変動を反映すること(燃料価格調整項)に加えて、新たに卸電力取引所におけるスポット市場価格の変動も電力量料金に迅速に反映させていただくしくみとして、市場価格調整項※4を導入のうえ、燃料費調整制度を燃料費等調整制度に見直しいたします。あわせて、燃料価格調整項の算定諸元の見直しも行います。 

(2)標準メニュー単価の見直し
 見直し後の電力量料金単価は、見直し前の電力量料金単価に2022年9月分適用の燃料費調整単価を加えた単価といたします。

(3)託送レベニューキャップ制度導入等に伴う託送料金見直しの反映
 東京電力パワーグリッド株式会社(以下、「東電PG」)の託送供給等約款の見直しを料金単価に反映する更なる見直し※5を予定しております。具体的な料金単価は、東電PGの託送供給等約款の見直し内容等を踏まえ、改めてお知らせいたします。

(4)お客さまへのお知らせ方法
 (東電EPとご契約中のお客さま)
 電気料金等の見直し内容について、書面での郵送や訪問等によりご案内いたします。
 また、お問い合わせに関する専用ダイヤルの設置(別途お知らせ)および東電EPホームページに「特設ページ」を9月21日10時より開設いたします。

(東電EPへ契約切り替えをご希望のお客さま)
 他の小売電気事業者または東電PGとご契約中のお客さまについて、2023年4月以降、東電EPへ契約切り替えをご希望の場合は、本日以降、見直し後の内容にて協議を再開させていただきます。
 なお、2022年度期中に東電EPへ契約切り替えをご希望される場合は、2022年度末までは市場連動型の料金メニューでのご契約となりますので、ご承知おきください。具体的なお申込みの方法や必要書類等につきましては、10月中旬頃に、東電EPホームページにてご案内いたします。

<お客さまご負担軽減へ向けた当社取り組み>
(1)省エネ・節電支援の取り組み
 今夏の需給ひっ迫時におけるDR※6のご協力ならびにTEPCO省エネプログラム2022にご参加いただき、感謝申し上げます。今冬については、ご家庭や法人のお客さまのご負担軽減につながる節電プランのご提供や空調設備の支援等を実施いたします。
 当社といたしましては、引き続き、省エネ・節電等のサポートを通じて、お客さまのご負担軽減の取り組みを充実させてまいります。

(2)原子力の織り込み
 エネルギーセキュリティや電力の安定供給を確保する観点から、低廉で安定的な原子力発電の早期再稼働は重要であるものの、未だ具体的な時期は見通せていない状況です。
 一方、料金見直しの算定においては、低廉で安定的な原子力発電を全く考慮することをせずに、高騰する燃料価格や市場価格全てをお客さまに転嫁することはできないと判断し、料金を算定するにあたり、一定の試算をするところ、2023年度分の試算について、柏崎刈羽原子力発電所7号機の稼働(年間75%)を織り込ませていただきました。

 当社グループは、無理のない範囲での省エネ・節電に取り組んでいただけるよう、有益な情報を継続的にご提供していくとともに、お客さまとともに省エネ・節電の取り組みを拡げていくことで、2050年のカーボンニュートラル社会の実現と、お客さまの快適・安心な暮らしの実現に貢献してまいります。

以 上

  • ※1  東京電力ホールディングス株式会社、東京電力フュエル&パワー株式会社、東京電力パワーグリッド株式会社、東京電力エナジーパートナー株式会社、東京電力リニューアブルパワー株式会社の5社
  • ※2  特別高圧・高圧の電気需給約款による契約種別
  • ※3  火力燃料(原油・LNG〔液化天然ガス〕・石炭)の価格変動を電気料金に迅速に反映させるため、その変動に応じて、毎月自動的に電気料金を調整する制度
  • ※4  毎月の平均市場価格と基準市場価格の差額に、基準市場単価を乗じて算定
  • ※5  託送供給等約款(2020年10月1日実施)の2021年10月1日からの料金見直し(電気事業法施行規則第45条の21の2および第45条の21の5の規定による経済産業大臣からの通知ならびに原子力発電における使用済燃料の再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律附則第3条第3項の規定による積立ての終了に基づき、新たな料金が設定1kWhあたり+0.03円の見直し)および託送供給等約款(2023年4月実施予定)の見直し(2023年度から導入される新たな託送料金制度「レベニューキャップ制度」の導入による見直し)
  • ※6  需要家側エネルギーリソースの保有者もしくは第三者が、そのエネルギーリソースを制御することで、電力需要パターンを変化させること。需要制御のパターンによって、需要を減らす(抑制する)「下げDR」、需要を増やす(創出する)「上げDR」の二つに区分される

別紙1:

別紙2:

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