2016年5月2日
東京電力ホールディングス株式会社

 当社は、G6タンクエリア移送配管からのストロンチウム処理水の滴下について、東京電力株式会社福島第一原子力発電所原子炉施設の保安及び特定核燃料物質の防護に関する規則第18条に基づく報告(事故故障等の報告)を原子力規制委員会に行いましたのでお知らせいたします(別紙参照)。

○別紙

(以下、平成28年4月21日までにお知らせ済み(1)(2)(3)(4)

 2016年4月20日、午後7時20分頃、福島第一原子力発電所構内のG6タンクエリアへの移送配管より、G6タンクエリア外堰の外側に水が滴下していることを当社社員が発見しました。滴下量は1秒に1滴程度であり、滴下の範囲は当該配管下部に約30cm×30cmの範囲にとどまっており、構外への影響はありません。水の滴下は継続中でしたが、ビニールにより養生を実施しております。
 なお、滴下が確認された配管はストロンチウム処理水を移送する配管であり、ストロンチウム処理水の移送先をG4タンクエリアからG6タンクエリアに切替操作を行った後の現場確認において、当該配管の保温材より水の滴下があることを確認したものです。

 滴下した水の放射能分析結果は以下のとおりです。
 ・全ベータ  :260,000Bq/L
 ・セシウム134: 1,100Bq/L
 ・セシウム137: 5,100Bq/L

 また、上記分析結果から、滴下した水は当該配管内のストロンチウム処理水と判断しました。また、滴下した水のセシウム134、セシウム137および全ベータの放射性物質の濃度(告示濃度限度に対する割合の和)が、実施計画にて定めた排水基準(0.22)を超えていることから、昨日午後11時18分に核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第62条の3に基づき制定された、東京電力株式会社福島第一原子力発電所原子炉施設の保安及び特定核燃料物質の防護に関する規則第18条第12号「発電用原子炉施設の故障その他の不測の事態が生じたことにより、核燃料物質等(気体状のものを除く)が管理区域内で漏えいしたとき」に該当すると判断しました。

 水の滴下箇所の地面に吸水材を設置および配管にビニールによる養生を実施するとともに、滴下箇所周辺に土嚢を設置しました。また、滴下した水については、吸水材による水の回収を行っております。現在は配管にビニール養生することにより、地面への滴下はなくなっております。今後現場確認を実施し、滴下の状況を監視する予定です。
 なお、昨日午後11時10分現在、B・C排水路の連続側溝モニタにおいて有意な変動は確認されておりません。また、当該配管から地面へ滴下していた時間は90分程度と推定しており、滴下した量は最大で約2.7Lと推定しました。

 4月21日、午後5時12分から午後7時35分にかけて、水の滴下箇所の調査等を行うため、滴下箇所(配管フランジ部)を切り離して配管内の水抜き作業を行い、約0.5m3の水を回収し水の滴下が停止しました。回収した配管内の水については、G6タンクエリア付近に設置した仮設タンクへ保管するとともに、仮設タンクを取り囲むように角材および養生材による仮堰を設置しました。

以 上

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