不適合管理委員会報告情報（平成18年10月18日分）｜原子力

福島第二原子力発電所トップ

平成１８年度不適合管理委員会報告情報（平成１８年１０月１８日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成18年10月18日（水）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

区分２　：　１　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	4号機	第14回定期検査中の４号機において、圧力抑制室内プール内の非常用炉心冷却系統ストレーナ＊取替工事の準備作業中、午後５時17分頃、鉄製足場板１個（長さ約100cm×幅約25cm）を圧力抑制室内プールに落下させたことから、今後予定されている圧力抑制室内の非常用炉心冷却系統ストレーナ取替工事に合わせ、確認・回収予定 ※非常用炉心冷却系ポンプの水源である圧力抑制室内プールに異物があった場合にポンプに吸い込まれてポンプ等に悪影響を与えることを防止するため、プール内の配管入口に設置されている金網	As	・10月17日公表済 (PDF95.4kB)

　　区分３　：　該当なし

その他　：　１５　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	1号機	ストームドレンのカナル放出終了後における液体廃棄物処理系排水放射線モニター洗浄工程において、「カナル放出水サンプリング系異常」表示が発生したことから、超音波洗浄器に異常があると考えられるため、当該超音波洗浄器を点検	D
2	2号機	取水設備洗浄水圧力計凍結防止ヒータ電源用漏電しゃ断器の動作試験において、動作不良（トリップ不可）が認められたため、当該漏電しゃ断器を交換	D
3	2号機	設備パトロールにおいて、非常用ディーゼル発電設備（B系）室の換気空調系排気ダンパがダンパ駆動機構の破損により、全開不能状態であることが認められたため、当該ダンパ駆動機構部を補修	D
4	3号機	サービス建屋換気空調系冷凍機（Ａ）停止中において、「潤滑油温度高」表示が発生したことから、確認したところ、同潤滑油温度スイッチ（TS173A）の動作不良が考えられるため、調査及び対応検討	D
5	3号機	設備パトロールにおいて、タービン駆動原子炉給水ポンプ（Ａ）の最小流量ラインより異音（カツン・カツン）が確認されたことから、最小流量調節弁（FCV-F066A）（通常：閉）のシートリークと考えられるため、当該弁の点検を検討	D
6	4号機	非常用ディーゼル発電設備（Ａ系）の軽油タンク（Ａ）点検によるタンク基礎部溶接線の浸透探傷検査において、円形指示模様が認められたため、当該不良箇所を補修	D
7	4号機	非常用ディーゼル発電設備軽油タンク（Ｂ）出口弁点検による浸透探傷検査において、同出口弁２台（F100B,F100C）の弁蓋バックシート面に微少な指示模様が認められたため、点検を検討	D
8	4号機	加熱蒸気系の復水貯蔵タンク供給圧力調節弁（PCV-F050）点検において、同弁の中蓋ガスケットシール面に腐食の発生が認められたため、当該ガスケットシール面を補修	D
9	4号機	非常用ディーゼル発電設備（Ｂ系、高圧炉心スプレイ系）のディーゼル機関点検において、クランク軸のオイルシール部より潤滑油のにじみが認められたため、当該オイルシール部を交換	D
10	4号機	原子炉格納容器調気系圧力抑制室側出口隔離弁（AO-F022）点検時、同弁の「閉」状態検出用リミットスイッチのフレキシブル電線管接続金具に破損が認められたため、当該フレキシブル電線管及び接続金具を交換	D
11	4号機	高圧炉心スプレイ系ディーゼル発電設備のディーゼル機関点検において、クランクピンボルト３本（No.2-3、7-2、9-4）に腐食が認められたため、当該クランクピンボルトを交換	D
12	4号機	コントロール建屋中央制御室換気空調系ブースタファン（Ｂ）点検において、ファン軸のファン軸嵌め合い部、カップリング軸嵌め合い部及び反負荷側軸受け嵌め合い部外形寸法に判定値外れが認められたため、当該軸の交換を検討	D
13	4号機	残留熱除去機器冷却系冷却水ポンプ（Ｂ）点検において、負荷側軸受メタルに摺動傷が認められたため、当該軸受メタルを補修	D
14	1.2号廃棄物処理設備	直流電源設備直流125Ｖ充電器盤点検において、直流低電圧検出用の直流不足電圧継電器に動作不良が認められたため、当該継電器を交換	D
15	その他	取水ポンプ設備用直流電源装置点検において、同装置出力が基準値（直流24V）を超過（直流34V）していることが認められたため、当該直流電源装置を交換　なお、負荷側機器の健全性を評価し影響なしを確認	D

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・保安規定に関わる不適合事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた不適合事象　・運転監視の強化が必要な事
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な不適合事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３