プレスリリース 1997年

福島第一原子力発電所3号機の定期安全レビュー報告書の提出について


                                                       平成9年11月6日
                                                       東京電力株式会社

  当社は、本日、福島第一原子力発電所3号機(所在地:福島県双葉郡大熊町、
沸騰水型、定格出力78.4万キロワット)の定期安全レビューの報告書を取りま
とめ、通商産業省へ提出しました。
  定期安全レビュー(PSR:Periodic  Safety  Review)は、自主保安活動の一
環として、既設の原子力発電所の安全性・信頼性のより一層の向上を目的とし
て、約10年ごとに、発電所での運転経験や技術的知見にもとづき、原子力発電
所の安全性等を総合的に評価するものです。
  今回対象とした福島第一原子力発電所3号機は、昭和51年3月、当社で三番
目に営業運転を開始した沸騰水型軽水炉です。平成4年6月、通商産業省より
定期安全レビューの実施について要請もあり、福島第一原子力発電所1号機(
平成6年8月に報告)、および同2号機(平成7年10月に報告)に引き続いて
これまで自主保安として実施した活動の成果を、今回報告書として体系的に評
価し、取りまとめたものです。
  福島第一原子力発電所3号機で実施した定期安全レビューの概要は次のとお
りです。
  
(1)運転経験の包括的評価
    具体的には、運転開始から現在に至るまでの各種の運転データ及び設備や
  管理の改善状況等を整理した。この結果、設備利用率、計画外停止の発生率、
  放射線業務従事者の線量当量、放射性廃棄物の発生量等は、いずれも運転開
 始当初より改善されており、安全性・信頼性は高い水準にあることを確認し
 た。
(2)最新の技術的知見の反映
    運転開始以降、新たに得られた技術的知見が安全性向上のために適切に設
 備に反映されているかどうかを評価した。この結果、最近の技術的知見が設
 備の改善や原子炉の安全性評価手法などに適切に反映され、安全性の向上が
  図られてきていることを確認した。
(3)確率論的安全評価
    確率論的安全評価を実施して、炉心及び格納容器の健全性の維持のための
  安全上の特徴を把握し、本原子炉施設の安全性は原子炉の停止、炉心の冷却、
  放射性物質の閉じ込めといった基本的な安全機能により十分確保されている
  ことを確認した。

  今回の定期安全レビューの結果、福島第一原子力発電所3号機の安全性・信
頼性が高い水準にあることを確認いたしました。これは、厳格な運転管理や設
備の更新・改良等を含む予防保全を基本とした適切な保守管理や国内外の事故
・故障等の経験に基づく再発防止策の的確かつ継続的な実施による成果である
と考えられます。

  当社は、今回の定期安全レビューの結果を踏まえ、さらに原子力発電所の安
全性、ならびに安全に対する取り組みについて引き続き一層努力し、社会の一
層のご理解と信頼を得てまいりたいと考えております。

                                                                 以  上






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