プレスリリース 1997年

尾瀬戸倉山林へのボランティアによる植林について

                                                        平成9年6月6日
                                                        東京電力株式会社

  当社は、このたび、所有する尾瀬戸倉山林(群馬県片品村・面積約9,100ha…
東京ディズニーランドの約110倍)において、最も保水能力が高いとされるブナ
を、ボランティアの方々のご協力をいただきながら植林し、水源の森としての育
成強化に取り組むことといたしました。

  当社は、水源かん養林(注1)として尾瀬戸倉地区を中心に約18,400haの森林
を所有し、保護・育成に努めるほか、国有林を活用した分収育林制度(注2)
(緑のオーナー企業)にも民間機関として最大の規模(154ha)で参加するなど、
従来より環境保護の観点から森林の保全に積極的に取り組んできました。
  森林は、CO2を吸収し酸素を供給するなど、地球温暖化対策としても大きく
貢献しています。また特に、近年、利根川水系はたびたび異常渇水に見舞われて
おり、改めて“緑のダム”として、森林の水源かん養機能が注目を集めています。
  こうした中で、当社が保有する尾瀬戸倉山林は、利根川上流域・利根川支流片
品川の水源地域に位置しており、クリーンでリサイクル可能な水力発電エネルギ
ーの水源のみならず、首都圏の水源としても重要な役割を果たしております。当
社としては、この戸倉山林を今以上に“水源の森”として理想的な森林に育てて
いくことを決め、今回、水源かん養機能の高い落葉広葉樹林または針葉樹と落葉
広葉樹の混交林として整備していくこととしたものです。
  戸倉山林は、約85%がブナを中心とする天然の落葉広葉樹林で、残り約15%に
は、戦後、昭和30年代に植林したカラマツ人工林が壮齢に達しています。今後、
専門家による調査なども行い、このカラマツ人工林のうち、生長の悪い箇所から、
計画的にブナを植林していきます。なお、植え代えに際しては、現状の水源かん
養機能を低下させることのない範囲で段階的に実施してゆきます。

  ブナの植林にあたって必要となる各種作業のうち、一部の作業について、ボラ
ンティアの方々にお願いすることを計画しており、まず今年度は、戸倉山林のう
ち約0.2haについて、今秋の「苗植付地の地拵え」作業(下記参照)へのボラン
ティア参加者を募集いたします。募集方法は別紙のとおりですが、当社ホームペ
ージ(アドレス:http://www.tepco.co.jp/)や新聞広告、環境関係イベント等
を通じてもお知らせいたします。
                                                  
                                                                  以  上

〈参  考〉ブナ植林に必要な各種作業
  ・  立木(カラマツ人工林等)の伐採                        …10月下旬
  ・  苗植付地の地拵え(笹や小木等の整理、植え付け穴堀り)  …11月上旬
  ・  苗の山引き(山林からの採取)                          …11月中旬
  ・  苗の仮植                                              …11月中旬
  ・  苗の本植                                              …翌年5月
  ・  苗の保育(苗周辺の笹や雑草等の下刈り、本植後4年間は年2回、以後2
                年間は年1回実施)

(注1)水源かん養林
      森林は降水を一時貯留し、河川への流出を遅らせることで、洪水緩和(森
    林から流出する洪水のピークを遅らせ、かつ流量を減少させる)と渇水緩和
    (降雨の流出を徐々に遅らせることで、無降雨時の流量を増加させる)の機
    能を発揮する。さらに、森林流域からの流出水は一般に清澄で良質な水質を
    保ち、組成・水温も変動が少ない。これら機能を総称して「水源かん養機能」
    といい、そうした機能を担う森林を「水源かん養林」と呼んでいる。

(注2)分収育林制度
      国有林において育てている途中のスギ、ヒノキなどの人工林および天然林
    に対し、一定の費用を負担し、樹木を国(林野庁)と共有して共に育てる制
    度。
      ※当社は、昭和63年から同制度に参加しており、現在同制度によって保有
        している樹木はスギ、ヒノキなど約26万本、154haに達している。民間 
       機関としては最大規模。




                                                              (別  紙)

                      ブナ植林ボランティア募集要領


1.募集期間:8月1日~8月31日(同日付け消印有効)                  
2.作業内容:ブナ植林作業の流れは以下の通りですが、このうち下線部の作業
              につきまして、ボランティアの方々にお願いいたします。
  ・  立木(カラマツ人工林等)の伐採                        …10月下旬
  ・  苗植付地の地拵え
      (笹や小木等の整理、植え付け穴堀り…概ね3時間程度の作業)
                                                            …11月上旬
  ・  苗の山引き(山林からの採取)                          …11月中旬
  ・  苗の仮植                                              …11月中旬
  ・  苗の本植                                                …翌年5月
  ・  苗の保育(苗周辺の笹や雑草等の下刈り、本植後4年間は年2回、以後2
                年間は年1回実施)
3.作業日時:いずれの作業とも、事前に書面で連絡いたします。
              苗植え付け地の地拵えについての詳細日時は、ボランティア応募
              時に返信はがきにて通知いたします。
4.作業場所:群馬県利根郡片品村大字戸倉地内                            
            (戸倉から鳩待峠に向かう途中の山林の一角)                  
5.募集人員:先着115名(各集合地点別の人員枠で先着順)
6.募集対象:16歳以上の健康な方
7.集合場所:次の3地点のいずれか                                      
              (1)上越新幹線上毛高原駅前;40名
              (2)JR沼田駅前          ;50名
              (3)尾瀬林業(株)尾瀬戸倉支社(片品村戸倉);25名
8.応募方法:官製はがきに「ブナ植林ボランティア参加希望」と書き、(1)
       住所(郵便番号も記載)、(2)氏名、(3)性別、(4)年齢、
      (5)電話番号、(6)集合希望場所、を記載して下記へ応募
                                                                        
           ┌──────────────────────────────────────────────────────
           │ 〒100  東京都千代田区内幸町1-1-3                    │  
           │        東京電力株式会社  用地部水利課ブナボランティア宛   │  
           └──────────────────────────────────────────────────────
9.各自持参するもの:昼食、飲料水、軍手、靴(厚底)、雨具、防寒着等    
            ※作業に必要な道具類は、事務局で用意いたします。
10.照会先:東京電力株式会社  用地部水利課  ブナ植林ボランティア担当    
            電話:(03)3501-8111(代表)  内線 2946
            FAX :(03)3596-8514                                         
  なお上記の内容は、当社ホームページ(アドレス:http://www.tepco.co.jp/)
や新聞広告、環境関係イベント等を通じてもお知らせいたします。 

ページの先頭へ戻ります

公式アカウント:
  • 東京電力 公式Xアカウントのご案内ページへリンクします
  • facebook公式アカウントサイトへリンクします
  • Instagram公式アカウントサイトへリンクします
  • youtube公式アカウントサイトへリンクします
  • 東京電力 公式LINEアカウントのご案内ページへリンクします