プレスリリース 2007年

福島第一原子力発電所5・6号機サービス建屋における退出モニタの測定に関する不適合の調査結果について

                            平成19年9月11日
                            東京電力株式会社

 平成19年8月6日、当社・福島第一原子力発電所5・6号機サービス建屋にお
いて、放射線管理区域から退域する際に放射能測定を行う退出モニタ9台のう
ち、1台のモニタ(以下、当該モニタ)において足裏の測定部に保護カバーが設
置されていることを協力企業作業員が発見いたしました。
 確認の結果、当該モニタは、工事にともない管理区域への入口通路として使用
するため、足裏の測定部に保護カバーを設置しておりましたが、工事終了後に保
護カバーを撤去しておりませんでした。また、当該モニタの使用を再開した7月
23日頃から8月6日までの間、退出者10名の足裏部の測定が正しく行われていな
いことがわかりました。
 このため、同日、保安規定に抵触する可能性があると判断するとともに、当該
モニタを使用停止といたしました。
 当該モニタで測定を行った退出者10名については、足裏以外の手、頭および体
幹部については正常に測定されていること、毎日行われている退出モニタ9台の
入口付近の代表ポイントにおける床面の汚染検査において汚染は検出されていな
いこと、ならびに8月6日、当該モニタ出入口の床面および保護カバー面に汚染
がないことを確認したことから、足裏の汚染はなかったものと考えております。
 また、本事象による外部への放射能の影響はないと考えます。
                    (平成19年8月6日お知らせ済み)

 調査の結果、以下のことがわかりました。
 ・退出モニタを入口通路として使用する場合の管理方法が要領書上、明確でな
  かった。
 ・当該モニタの健全性を確認する保守部門は、工事開始前に保護カバーの取付
  け情報を管理部門、当該モニタを入口通路として使用する際にモニタ保護用
  の養生を施した工事部門へ正確に伝えていなかった。
 ・工事部門は、管理区域入口付近の工事完了の情報を保守部門へ正確に伝えて
  いなかった。
 ・保守部門は、モニタの運用開始前に、保護カバーの取り外しを含めた当該モ
  ニタの健全性を確認していなかった。
 ・当該モニタを運用・管理する管理部門は、保護カバーが退出モニタの測定部
  と同系色(金属光沢)であったため、保護カバーが設置されていることに気
  づかないまま当該モニタの運用を再開していた。

 以上のことから、当該モニタの使用を再開する際に保護カバーが撤去されなか
った原因は、管理部門と保守部門の間で今回のように退出モニタを入口通路とし
て使用する場合の管理方法が明確でなかったこと、また、管理部門、工事部門お
よび、保守部門の間で、コミュニケーションが十分でなかったことによるもので
す。
 さらに、保護カバーが退出モニタの測定部と同系色(金属光沢)であったため、
管理部門は保護カバーが設置されていることに気づかないまま当該モニタの運用
を再開し、当該モニタで測定を行った退出者10名も同様に気づかないまま測定を
行ったものと推定いたしました。

 対策として、退出モニタを工事にともない入口通路として使用した場合、退出
モニタとして運用を再開する前には保守部門が必ず健全性を確認し、管理部門へ
連絡することを要領書に反映するとともに、関係者は要領書にもとづく事前調整
を十分に行うよう徹底いたします。
 なお、今後、退出モニタに保護カバーを設置する場合は、保護カバー上面に設
置目的等を記載した表示を行うことといたします。

                                 以 上

*放射線管理区域
  放射線による無用な被ばくを防止するため、また、放射性物質による放射能
 汚染の拡大防止をはかるため管理を必要とする区域。

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