プレスリリース 2003年

国有林野内の水資源を活用した環境貢献について

                                                      平成15年8月12日
                                                        群馬県黒保根村
                                                  林野庁関東森林管理局
                                                      東京電力株式会社

 群馬県勢多(せた)郡黒保根(くろほね)村(村長:深澤 亮一(ふかさわ
りょういち))、林野庁関東森林管理局(所在:群馬県前橋市 局長:百足 芳
徳(むかで よしのり))および東京電力株式会社(本社:東京都千代田区 取
締役社長:勝俣 恒久)は、CO2削減と自然エネルギーの有効活用および地域振興
をはかるため、平成16年3月に同村国有林野内の「利平茶屋(りへいちゃや)森
林公園」(注1)において小水力発電を実施することといたしました。

 林野庁と東京電力株式会社は、平成13年11月から国有林野内のエネルギー資源
を利用した地球温暖化防止対策と再生可能エネルギーの有効活用のための共同研
究を実施しており、その一環として、治山堰堤(注2)を活用した小水力発電事
業の可能性を調査・検討してまいりました。その結果、林野庁関東森林管理局が
群馬県勢多郡黒保根村に所在する治山堰堤を候補地として選定したものです。
 一方、黒保根村は、「水源村」をキャッチフレーズとして平成8年から森林を
源とする豊富な水源を背景に、自然を守り、共存するむらづくりに取り組んでお
ります。今後は、森林全体を新たなエネルギー生産基地として位置づけ、森林か
ら得られる再生可能エネルギーを積極的に活用していくこととしています。
 以上を踏まえて、事業主体となる黒保根村は、小水力発電のノウハウを保有す
る東京電力株式会社の協力を得て、豊かな自然に囲まれた林野庁関東森林管理局
所管国有林野内の黒保根村営「利平茶屋森林公園」において、近傍を流れる鳥居
川の上流に位置する治山堰堤から取水した河川水を利用した小水力発電を運営い
たします。発電した電気は管理棟やバンガローの照明などに利用し、CO2を排出
しないエネルギーで森林公園内のキャンプ場の電力需要を賄うことで環境に貢献
することとしています。
 また、今回の事業は黒保根村が林野庁の「むらづくり維新森林・山村・都市共
生事業」の補助を受けて実施することになりますが、黒保根村、林野庁関東森林
管理局および東京電力株式会社は、この事業を通じて治山堰堤を利用した発電電
力や水量等を観測し、今後の小水力発電の推進に活かすとともに地域振興にも貢
献したいと考えております。

1.概 要
(1)事業主体 :群馬県黒保根村
(2)着  工 :平成15年10月(予定)
(3)発電開始 :平成16年3月(予定)
(4)発電電力 :22kW
(5)発電電力量:およそ10万kWh/年
2.CO2削減効果
およそ35トン/年(「地球温暖化対策推進に関する法律」施行令で規定された排出
係数から算出)
※およそ自家用自動車15台から1年間に排出されるCO2量とほぼ同等です。(平均
燃費10km/リットル、年間走行距離1万kmで試算)

                                                               以 上

(注1)「利平茶屋森林公園」は昭和62年に完成したキャンプ場とバンガローを
中心とした夏期滞在型施設で、広さは約145ha、近郊のファミリー、小・中校生
などを中心に、年間約14,000人強の利用があります。
(注2)「治山堰堤」は、森林のもつ国土の保全、水資源の涵養等の機能を高度
に発揮させるため、渓流における土砂の流出や崩壊等を防ぐことを目的として設
置するものです。

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