プレスリリース 2002年

バユ・ウンダン・ガス田開発プロジェクトへの参画およびダーウィンLNGの購入について



                                                          平成14年3月12日 
                                                          東京電力株式会社 
                                                          東京ガス株式会社 

 東京電力株式会社および東京ガス株式会社は、このたび、フィリップス・ペトロリア 
ム社(米国、以下「フィリップス社」)が中心となって進めている豪州・東チモール共 
同石油開発海域内「バユ・ウンダン・ガス田開発プロジェクト(Bayu-Undan Project)」 
に参画することを決定いたしました。 
 具体的には、フィリップスグループに属する同ガス田内の開発権益保有会社のうち、
10.08%の開発権益を持つ米国企業フィリップス・ペトロリアム・チモール・シー社を
東京電力と東京ガスが2対1の割合で共同買収することとし、本日、フィリップス社との 
間で「株式売買契約」を締結いたしました。実際の株式取得は、本プロジェクトに関し 
て東チモール政府と豪州政府の正式承認等を経て、本年7~9月頃に行われる予定です。 
 同時に、東京電力と東京ガスは、同ガス田をガス源として生産される液化天然ガスの 
プラント建設、運営、販売を行うためにフィリップス社が設立した豪州企業ダーウィン 
LNG社から、東京電力が200万トン/年、東京ガスが100万トン/年の LNGを2006 
年1月から17年間購入することについて、本日、ダーウィンLNG社と「LNG売買基 
本合意書」を締結いたしました。 

 バユ・ウンダン・ガス田は、豪州ダーウィン市沖合500km、東チモール南岸沖合250km 
の位置にあり、約3.4兆立方フィート(約1,000億m3:LNG換算約8,000万トン)の 
天然ガスに加え、石油分(LPG・コンデンセート)についても約4億バレルの埋蔵量 
を有しています。本プロジェクトでは、石油分は洋上施設で生産し、2004年からアジア 
市場向けに販売するとともに、天然ガスについては、同ガス田から新たに敷設する海底 
パイプラインで豪州ダーウィンまで送り、ダーウィン郊外に建設するガス液化プラント 
においてLNGを生産し、2006年から東京電力と東京ガス向けに出荷する計画です。 
 石油分の出荷に必要な洋上ガス田設備については、すでに2000年から建設が開始され 
ており、海底パイプラインと液化プラントの建設についても、政府承認取得等を経て本 
年7~9月にも最終決定される予定です。なお、ガス田開発・パイプライン・プラントを 
含めた総工費は約30億米ドルと見込まれております。 
 本プロジェクトは東京電力と東京ガスの両社が300万トン/年のLNGを購入すること 
で、十分なリターンが見込まれることに加え、石油分の生産を先行して開始することに 
より、早い段階から収益の確保が可能なプロジェクトであると考えております。 

 東京電力と東京ガスは、本プロジェクトの参画により、燃料・原料のガス源の開発に 
直接関与するとともに、パイプライン及びプラント事業への参画権も獲得することにな 
ります。これにより、両社がすでに開始を決定している自社船によるLNG輸送事業と 
あわせ、ガスの生産から液化、販売、輸送、さらに電気事業ないしガス事業での消費ま 
でのLNGチェーンに一貫して参画することとなり、安定的かつ経済的な燃料・原料調 
達に資するものと考えております。 

 この参画およびLNG購入については、東京電力と東京ガスが1969年にアラスカから 
アジアで初めてLNGを輸入して以来、30年以上に亘って培ってきたフィリップス社と 
の信頼関係に基づいて、3社間で協議を行い合意に至ったものです。東京電力と東京ガ 
スは、わが国のLNG導入のパイオニアとしてフィリップス社とともに、LNGの新た 
な時代を拓く本プロジェクトの成功に向けて、今後ますます協力していく所存でありま 
す。 

                                    以 上 

【バユ・ウンダン・ガス田概要】 
  位  置:         豪州・東チモール共同石油開発海域内 
               東チモール南岸沖合250km、豪州ダーウィン市沖合500km 
  埋蔵量:        天然ガス  約3.4兆立方フィート 
               石油分(LPG・コンデンセート)  約4億バレル 


【LNG売買基本合意の概要】 

  契約当事者:        売主 ダーウィンLNG社 
           (液化プラントの建設・運営、LNG販売を目的にフィリップス社 
            が設立。今後、他のバユ・ウンダン・ガス田権益保有者も出 
            資の予定。) 
               買主 東京電力株式会社、東京ガス株式会社 
  契約数量:         東京電力  200万トン/年、   東京ガス  100万トン/年 
  契約期間:         2006年1月から17年間 
  契約形態:         FOB(買主である東京電力、東京ガスがLNG船を手配し輸送。) 

【フィリップス社の概要】 
 ・独立系最大手の国際石油会社。1917年設立。 
 ・東京電力・東京ガスが購入しているアラスカLNGプロジェクトの70%権益保有者・ 
  売主。 
   会社名:Phillips Petroleum Company 
   本社所在地:米国オクラホマ州バートレスビル 
   事業内容:石油・天然ガスの探鉱・開発・生産・精製・販売 
   総資産:350億ト゛ル(約4兆5,500億円) (2001年末) 
   売上高:269億ト゛ル(約3兆5,000億円) (2001年) 
 ・フィリップス・ペトロリアム・チモール・シー社(Phillips Petroleum Timor 
  Sea Inc.)は、バユ・ウンダン・ガス田に10.08%の開発権益を有する、フィリッ 
  プスグループ100%所有の会社。 





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