プレスリリース 2000年

液だれ跡のある低レベル放射性廃棄物ドラム缶の原因調査結果及び再発防止対策について



                         平成12年3月27日
                         東京電力株式会社

 すでにお知らせいたしましたとおり、当社は、福島第一原子力発電所か
ら青森県六ヶ所村日本原燃(株)六ヶ所低レベル放射性廃棄物埋設センターへ
搬出した低レベル放射性廃棄物ドラム缶1,760本(補修を施した廃棄体912
本を含む)のうち2本(補修を施した廃棄体)に液だれの跡が確認された
ことから、福島第一原子力発電所に持ち帰り、日本原燃(株)と協力して詳
細に原因調査を行ってまいりました(平成11年10月26日プレス発表済)が、
本日、調査結果を取りまとめた報告書を、日本原燃(株)から科学技術庁へ
提出いたしましたのでお知らせいたします。

 調査の結果、次のことを確認いたしました。
 ・液だれは、全て補修板とドラム缶の接合部に生じており、補修板をは
  がして確認したところ、補修板とドラム缶の間に微量の水分があった。
 ・補修箇所のドラム缶を切り取って確認したところ、2本とも内部は完
  全に固化していた。
 ・液だれの成分を分析した結果、鉄さび、硫酸イオンが確認され、接着
  剤成分は認められず、放射能分析の結果、セシウム137が検出された。

 以上の調査結果から、当該の液だれは、補修作業を行った時期が梅雨の
多湿環境であったため、ドラム缶と補修板の間に付いた結露水により、接
着部の一部が接着不良となり、外部に通じる水みちが生じ、その結果ドラ
ム缶と固化体の間に発生した結露水が、ドラム缶に生じた鉄さびや固化体
に含まれる硫酸イオン、セシウム137を含んで、夏場の高温等の温度変化
に伴うドラム缶内外の圧力差により水みちを経由して外部へと漏れ出たも
のと判断致しました。

 今後は、液だれの原因を排除するため次の再発防止対策を実施すること
といたします。
 ・接着部での水の発生を防ぐため、温度、湿度の監視を行い、結露の発
  生しない環境条件で作業を実施することや、接着面の汚れの除去の際
  には乾燥したウェス等を用いること、補修部に水分のないことの確認
  を行う。(水分の発生防止及び除去)
 ・検査を充実するためバキュームテストによる漏えいのないことの確認
  や輸送直前の外観確認を行う。

                              以 上



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