プレスリリース 2000年

(お知らせ)西暦2000年問題への対応状況について



                          平成12年1月4日
                          東京電力株式会社

 当社は、12月29日から1月4日始業時までの間、Y2K対策本部を設置し、
24時間体制で(とりわけ大晦日から元旦にかけては職員6千名出社)西暦  
2000年問題への対応に万全を期すとともに、年末年始の保安態勢の強化に努
めました。
 越年時の当社需要は想定を約70万kW下回り、2,564万kWを記録しました。こ
れに対し予め定めた計画に従い、揚水発電所約500万kWを揚水運転し、急激な
需要変動に備えましたが、大きな変動もなく推移したことに加え、電力供給
に直接関係する制御機能に不具合は発生せず、西暦2000年問題に起因する停
電事故は起きませんでした。
 しかしながら、供給に関係しない監視・記録系や事務処理系のシステムの
一部において、同問題に起因する不具合が発生しましたので、その状況等に
ついて下記の通りご報告いたします。

1.福島第二原子力発電所1号機における制御棒位置指示系の不具合につい
 て(監視・記録系)

 ・ 1月1日、当社・福島第二原子力発電所1号機(沸騰水型、定格出力
  110万キロワット)において、午前8時58分頃「制御棒位置指示系重
  故障」の警報が発生して、制御棒の位置指示が行われなくなり、その後、
  同午前11時15分頃、制御棒位置指示系盤のエラー表示器の動作不良を確
  認いたしました。しかしながら、プロセス計算機によって制御棒の位置
  を確認することができ、運転には影響ありませんでした。
   調査の結果、制御棒位置指示系の制御電源やCPU(中央演算処理装
  置)は正常でありましたが、画面表示を行う表示器基板の内蔵時計を確
  認したところ、2036年2月6日となっていたことがわかりました。
  このため、内蔵時計を2000年1月1日に修正したところ、午後2時
  12分に当該指示系の表示が正常に復帰しました。
   なお、これによる発電所周辺への影響はありません。
  (1月1日お知らせ済み)

 ・ その後、更に調査を行った結果、当不具合は、表示器基板の内蔵時計
  の西暦2000年問題に起因していることが判明いたしました。すなわ
  ち、この表示器基板の内蔵時計(6個)の一部にグリニッジ標準時を用
  いているものがあり(3個)、それがグリニッジ標準時における越年時
  に、2000年を00年(1900年)と認識したことによって、時間
  処理の不具合が発生し(内蔵時計のデータを表示器内で処理できる形式
  に変換して取り扱っているが、データを2000年1月1日と変換する
  ようプログラムを改修するべきところ、改修の漏れがあり、2036年
  2月6日に変換した)、動作不良となったことが判明しました。
   なお、制御棒位置指示系は、すでに1月1日午後2時12分に内蔵時計
  をすべて正規の時刻(日本時間)に修正しており、正常な状態に復旧し
  ております。

2.原子力発電所の運転履歴データを保存処理するプログラムの不具合につ
  いて(事務処理系)

 ・ 当社の原子力発電所(福島第一、福島第二、柏崎刈羽)の運転履歴デ
  ータを保存処理するプログラムにおいて、2000年に日付が変わって
  も正常に作動していることを確認した後、一旦プログラムを停止させ再
  起動した際に、一部に実行エラーが発生しました。
  (1月1日お知らせ済み)

 ・ 当プログラムは発電機出力等の発電所の運転履歴データをプロセス計
  算機から、定期又は随時に中継用計算機を経由して事務処理系ホスト計
  算機に取り込み保存するものであり、原子力発電所の制御や監視などの
  運転には全く関係はありません。

 ・ 原因については、当該プログラムの日付処理において、西暦下2桁の
  数字を扱っており、この部分の修正が漏れていたために、2000年を
  00年(1900年)と認識し、その結果、プログラムの実行を中断し
  たものと判明いたしました。

 ・ その後、当該プログラムの改修を行うとともに、3原子力発電所にお
  いて、当該プログラムのインストール・動作確認作業を、1月3日午後
  5時までに完了し、正常な状態に復旧いたしました。なお、中継用計算
  機へのデータ保存は正常に行われており、今回の不具合発生において、
  データの喪失がないことを確認しております。

3.一部の火力発電所における一日のガス使用量のデータ伝送不具合につい
  て(事務処理系)

 ・ 当社は、月単位のガス使用量を社内管理資料として把握・活用するた
  めに、火力発電所におけるガス使用量を一日ごとに集計して、LNG基
  地へデータ伝送を行っています(一日ごとの消費量をその翌日にデータ
  伝送。最終的に1ヶ月を処理単位とするため、一日のデータ伝送不具合
  があっても業務処理及び運転制御に支障は発生しません)。

 ・ 1月1日の使用量について1月2日に伝送処理を行った結果、五井火
  力発電所と、袖ヶ浦火力発電所からのデータ伝送に不具合が発生しまし
  た(上記以外のLNG火力発電所<千葉、川崎、横浜、姉崎、富津、東
  扇島>については、不具合は発生しておりません)。

 ・ 調査の結果、五井・袖ヶ浦の両火力発電所から送信されたデータの日
  付情報が「20_0年」、あるいは「00年」となっていたために、送
  信異常を引き起こしたことが判明いたしました。このため、プログラム
  を改修し、1月3日までに正常な状況に復旧いたしました。

4.社内会議室予約システムにおける不具合について(事務処理系)

 ・ 一部の支店で使用している社内の会議室予約システムにおいて、画面
  の西暦が「100」と表示されていることが判明しました。原因は当該
  支店における2000年対応作業の漏れであり、対応作業を行うことに
  より、1月1日11時10分に復旧いたしました。

5.その他

 ・ 通信系統において、支障は生じておりません。
  
                               以 上



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