尾瀬ニュース

尾瀬に行こォゼ!vol.7 「ニッコウキスゲの開花と二ホンジカの食害」

2022年7月27日

 

尾瀬で「ニッコウキスゲ」が開花のピークを迎えます。
ニッコウキスゲの花は直径7センチくらいの山吹色で、花弁がラッパ状に開きます。ひと株に4~8個ほどの蕾をつける多年草で、毎朝一輪が咲き、夕方にはしぼんでしまう一日花です。
ニッコウキスゲの新芽や蕾を天ぷらやおひたしにして食べる地域もあり、野生の動物にとっても“おいしい植物”であるため、食害に悩まされています。
※尾瀬は「特別保護地区」や「特別天然記念物」に指定されているため、植物や動物の採取は禁じられています。

尾瀬では、1995年ごろからニホンジカによるミズバショウやニッコウキスゲなどへの食害が始まり、一時は、ニッコウキスゲの名所である尾瀬沼の「大江湿原」や尾瀬ヶ原の「下ノ大堀川」周辺でも、ポツリポツリと花が見られる程度にまで減ってしまいました。
そこで、2012年には尾瀬沼の大江湿原を囲う森林の中に金属製のシカ柵の設置が始まりました。
そして3年ほどの期間を経て、元通りと言えないまでも、ニッコウキスゲが復活してきました。
その後、歩荷さん(山小屋に荷物を運ぶ仕事をする人)達による環境省への働きかけもあり、尾瀬ヶ原においても、2017年から「東電下ノ大堀橋」の先の「下ノ大堀橋」周辺や竜宮周辺にシカ柵が設置され、徐々にニッコウキスゲが復活し始めています。

写真の中央に見えるシカ柵の奥側と手前側で明確にニッコウキスゲの数が違っており、シカ柵設置の効果が見てとれます。しかしながら、シカ柵の設置だけでは本当の意味での「食害対策」とはなっていないのが実情です。
ニホンジカがなぜ尾瀬に入ってきてしまったのか、なぜ尾瀬のニホンジカが増えてしまったのかなど、その原因はいくつか考えられますが、主な原因は地球温暖化であり、その原因者は私たち人間なのです。

2022年4月21日、尾瀬国立公園(尾瀬かたしなエリア/東京電力RP所有地)・片品村は、環境省ゼロカーボンパークに登録され、植生復元など、自然保護及び脱炭素活動を通じ、地球温暖化の軽減に取り組んでいます。夏の尾瀬でニッコウキスゲを眺めながら、尾瀬だけにとどまらず、私たちを取り巻く環境についても、地球規模で考えてみませんか?

※【尾瀬かたしなエリアが環境省「ゼロカーボンパーク」に登録】
https://www.facebook.com/OfficialTEPCO/posts/5256383081051813

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